ラフェスタミッレミリア2022｜３年ぶりにクラシックカーが明治神宮をスタート！　83台が４日間で1200キロを走行！

■Photo＆Report：近藤スパ太郎 Profile Page

2022年9月16日の11：05。 東京原宿の明治神宮から、クラシックスポーツカー「83台」が、東北に向けてスタートした。

このイベントは、1997年に日本で始まった「La Festa Mille Miglia(ラ フェスタ ミッレミリア)」。国際クラシックカー連盟(FIVA)公認のツーリングラリーイベントで、今年で「25回目」の開催を数える。

”日本で一番美しいクラシックカーイベント” とも言われており、車両の参加資格は、1919年～1967年に製造されたオリジナルのクラシックスポーツカー。アート作品の様な車両や、世界に１台しかない車両もあり、博物館に展示しても良いような希少な車両も多数参加している。

大会名誉総裁の彬子女王殿下が見守る中、各車は明治神宮をスタートし、本日はゴールの福島裏磐梯を目指す。明日以降は 宮城・山形ー栃木日光ー茨木大洗ー千葉成田・木更津市 などの各地の名所や道の駅、山道をへて、9月19日(月)の午後2:40～4:20頃に、千葉市・幕張ベイタウンにゴールする予定だ。

４日間で１都８県を走り、走行距離は1200kmを超える。

参加者たちは、ドライバーとナビゲーター役のコ・ドライバーがひと組になり、距離と右左折場所が記載されたルートブックの指示に従って、約1200kmの道のり走行しなくてはならない。


またルート上の要所要所の”ポイント” には、それぞれの車両が通過する時間が決められており、設定タイム通りに正確に通過したり、指定された通過ポイントを全てクリアするなどの競技合計点によって、総合順位が決定する。

オープンカーで”初参加” という、#38 コドライバーの方のルートブック。事務局から配布されたルートブックを、雨対策した耐水用ペーパーにコピーし、さらに右左折などを自分で記入したそうだ。

「古いものに敬意を」。人も車も大変。…だから楽しい！

年代物のクルマにとって「1200kmの道のり」はとても過酷で、中にはスタート早々に止まってしまう車両もいる。

いや、クルマだけではない。 乗心地も、今どきの最新車両とは比べ物にならないくらいハードで、参加者たちにも過酷さが強いられる。 座席はとても狭く、シートクッションすらない車両もある。

ましてやオープンカーの場合、カッパを着て走ることになる。雨が降らなくても、晴れれば炎天下にさらされながら4日間走るのだ。


「『古いものに敬意を』がイベントの基本精神のひとつ。マシントラブルや人間側のトラブル、苦難を乗り越えて仲間とゴールを目指す…って事も、ラフェスタミッレミリアの魅力です！」「大変ではあるけれど、その分楽しい事も沢山あるしね！」と、参加者の談。



世界的ラリードライバーの、篠塚建次郎さんも「ラフェスタミッレミリア」の常連参加者の一人だ。

73歳の 篠塚建次郎さん。 1949年製 HEALEY SILVERSTONE で参加。「もう10回くらいは参加しているんじゃないかな…」。

「スピード競技は沢山経験しているけど、ラフェスタは規定タイムに正確に走らないとならない。これがね、結構難しいんだよ。練習しないと勝てないし、いい大人たちが真剣になって遊べるのがいいよね」

「沿道で大勢の人達が旗を振ってくれて、これも嬉しいよね！」「多くの出会いもあるし、1年に1回、仲間達とこのラフェスタで会えるって事も、とても楽しみだよね！」と、イベントの魅力を語ってくれた。


他のモータースポーツと違うのは、参加者の為だけのイベントではなく、各地の走行ルートや時間が通過する地元に公開されていて、沿道で応援出来たり、一部の通過地点では間近で貴重なクラシックカーが見られたり、地元との交流があるることだ！

長年イベントが開催できる背景には、通過地の方々からも、このイベントが愛されている…という証でもある。


走行ルートの一部が公式HPに掲載されているので、興味がある方は覗いてみては？
http://www.lafestamm.com/2022/route_time/index.html

公式YouTubeチャンネル「 La Festa Channel」も要チェック！