Photo :山口あかり
Reporter:近藤スパ太郎 (電動モビリティの魅力伝道師) Profile Page
環境問題をテーマにした番組パーソナリティを担当して以来環境問題全般に興味を持つ。普段の移動はバイクが多く、電動バイク・電動モビリティも追っかけている。
Apparel :KUSHITANI
電動モビリティ追っかけタレントの近藤スパ太郎です。今が過渡期である電動モビリティは、最先端技術を持つ車両が次から次へと登場して目が離せません!
Acalieから、スタイリッシュで高コスパな電動キックボード、RICHBIT「ES2 PRO」(特定原付)が登場しました!
スタイリッシュなアルミ合金フレームで、車重約17kgと軽量で、折り畳んで持ち運びも可能。スペック上の走行距離は約50kmで、希望小売価格は「9万8800円」です。
しかも2025年03月27日まで、応援購入サイトのMakuakeで、早割価格「6万6800円」で購入可能。これはかなりお得に思います。
RICH BIT(リッチビット)は、EV技術先進国 中国 深圳市のモビリティメーカーで、日本のAcalie(アカリエ/本社:愛知県名古屋市)が日本市場向けに仕様や設計変更、味付けをして販売しています。
2023年7月に発売されたRICHBIT「ES1 PRO」は、デザイン性と最強コスパ性が相まって販売台数12,000台以上の人気を博しました。
ES1 PROのコンセプトを引継ぎ、改良されたのが「ES2 PRO」です。公式ページでは「Acalie モビリティ集大成の1台」「圧倒的な超高コスパ」を謳っています。
■「ES2 PRO」の主な変更点
・車体サイズが少し大きくなった(走行安定性UP)
・前後サスペンション付き(走行性UP)
・タイヤが10インチ(走行性UP)
・ノーパンクタイヤ(メンテフリー)
・モーター350WにUP!(登坂能力UP)
・バッテリー増えた(航続距離UP)
・カラー6色(選択が増えた)
・センタースタンド(倒れにくい)
※太字はボクが特に注目した項目
「ES2 PRO」を1ヵ月以上お借りしてガンガン乗ってみると、「これだけの改良と品質向上をさせて、9万8800円は満足感高いかも?」「 Makuakeの6万6800円はかなりお得かも?」と、ホントにそう思うのです。
ガンガン乗りして感じた、良いところ、悪いところ、メーカーへの忖度無しの、リアルなインプレッションをお届けします~!
“特定小型原動機付自転車”(特定原付)とは、最高速度が20km/hの一人乗り小型電動モビリティです。電動キックボードタイプや、座って乗れる車両や4輪タイプも登場していて、16歳以上なら免許不要で乗れます。
ナンバー登録や自賠責保険の加入が必要で、車道の左側や自転車道を走る、二段階右折などなど、特定原付特有の交通ルールがありますが、「自転車走行可」の表示がある一方通行の逆走(左側を走る)が可能で、小回りが利いて利便性が良い乗り物です。
※交通ルール参照 :警視庁HP 、警察庁HP
歩道を走れるのは、最高速度6km/hモードに切り替えが可能な車両(特例特定原付)が、6km/hモードで走る時のみです。
保安基準を満たしていない車両も出回っているため、必ず国土交通省認定の「性能等確認制度」認定シールが貼ってある車両に乗る事も重要です。もちろん「ES2 PRO」はこのシールが付いています。
電動キックボードは自転車やオートバイと比べて、ネガティブな構造特性を持っています。
・タイヤが小さい
・キャスター角が少ない
これらの構造特性から、
・路面の凸凹に影響を受けやすくハンドルを取られやすい
・ブレーキがロックしやすい
・特にフロントブレーキがロックすると後輪が浮き上がってとても危ない
などの特性があり、これらが「電動キックボードは危ない」と言われる所以です。 危ないから乗るな! ではなく、ボクは車両特性を理解して乗る事が重要と思っています。
「ES2 PRO」もキックボード特有のこれらの車両特性を持っており、これらのネガティブ要素にも着目して試乗しました。
ちなみに前記の「ES2 PRO」の主な変更点 の
・車体サイズが少し大きくなった
・前後にサスペンションが付いた
・タイヤが10インチになった
などこれらの変更点は、構造上のネガティブ要素を向上させたメーカーの取り組みです。
ハンドル周りはとてもシンプル。右手側はフロントブレーキレバーと、親指で操作するレバー式スロットルを採用。アナログキーを挿して回すと車体電源が入ります。
左手側はリヤブレーキレバーとウインカー、ベルがあります。黒いのはスマホホルダーではなく、ハンドルを折り畳んだ時にリヤフェンダーの突起に引っ掛けて固定するパーツです。
ハンドルバー両サイドの緑色ライトは、走行モードをあらわし、緑常時点灯が20km/hモード、と点滅時は6km/hです。またウインカーを作動させるとオレンジに点滅します。
では、操作手順で見ていきましょう!
アナログキーを右に回すと、車体電源が入り、灯火類とメーターにも電源が入ります。メーターは速度とバッテリー残量、走行モードのシンプル表示。動直後は6km/hのモードで、電源マークを2回早押しで20km/hと6km/hのモード切り替えが可能です。
さて、次は走行です。
スタンドを払ってステップボードに片足を乗せ、路面を蹴って助走を付けたらもう片方の足を乗せ、スロットルレバーを操作して走行します。
慣れば停車時に片足を乗せた状態からでも、スロットルレバーを開けて走り出すことも可能です。
走りはとても滑らかで、電動キックボード初心者でも操作しやすいと思います。モーターが350Wになったことで初速の力があり、バランス良く走り出すことが可能です。
ボクは近距離移動にLUUPの電動キックボードにも乗るし、取材でも電動キックボードに乗る機会が多いのですが、「ES2 PRO」は路面からの振動が少なめで、快適な走行感に驚きました。
ストロークは小さいですが前後にサスペンションを搭載。10インチのノーパンクタイヤは、ハニカム構造のリッドタイヤ。
↓ハニカム構造はこっちの写真の方が分かりやすいかも?
こんなに穴が空いたハニカムタイヤ。ゴムの塊のようなノーパンクタイヤはカチカチに硬いのですが、このハニカムタイヤは加重が加わるとクッション性を発揮します。サスペンションとの組み合わせにより、路面からの振動や衝撃をかななり吸収しているのだと思います。
コーナリング時もブレーキング時も、サスペンションやハニカムタイヤが働いて、路面とのグリップ性を高めています。
直進安定性も良く快適に走行できます。約8秒間同じ速度で走ると ”オートクルーズ機能” が作動してその速度を維持します。
最高速度が20km/hの電動キックボード。20km/hって時には電動ママチャリにも抜かれてしまう速度なんです。特定原付ではスロットル全開状態を維持して走ることが多く、オートクルーズは結構役に立つんです。
超コスパな車両なのに、有難い機能が沢山です!
登坂角度は22%(12.4度)あります。体重や荷物によっても登坂性能は変わります。都内は坂が多いのですが、まぁ不便なく登りました。
急坂は速度が落ちますが、そんな時はキックすればいいんです! 登らない坂には遭遇しませんですたが、もしも登らない場合は、車重17kgですから押して歩いても苦にはならないでしょう…。
ハンドルポストの下側にWロックされているクイックレバーを解除すれば、簡単に折り畳むことが可能です。
秒でこんな風にコンパクトに折り畳めて……
持ち運びも楽々! コンパクトさと17kgの軽さは簡単に車載も可能。オプションで持ち運び用のBagの販売もあります。室内に持ち込むことも可能ですし、少し広めのカフェでは、テーブルの下に置かせて貰えた店もありました。
バッテリーが外れないため、充電はプラグインのみ。
バッテリー容量は0.461kWhで充電時間は約5時間。駐輪場に電源が無いため折り畳んで部屋に運び、玄関に置いて充電していました。充電シーンでも折り畳み機能やコンパクトさ、軽さが役に立ちました。
スペック上の航続距離は50kmですが、路面状態、ライダーの体重、ストップ&ゴーの回数などなど、条件によって大きく差がでます。
やはりキックボード特有の構造上のネガティブ要素もありました。
走行性能が高評価とは言え、路上の段差は衝撃となってハンドルに響くことがあったり、リヤブレーキも強く掛けるとロックする時があります。フロントブレーキは7か6割、リヤは3か4ぐらいの割合で掛け、急ブレーキをしない注意も必要です。
また写真のような急な坂下りはフロント加重になるため、フロントブレーキを強く掛けてしまうと後輪が浮いてしまう事もあるので注意が必要です。重心を後輪に掛けて極端なフロント加重にならないようにし、スピードも出し過ぎないようにブレーキ操作が必要です。
まっ、これらはどの電動キックボード持つ構造上の特徴ですからね。
もしこれらが怖い! 危ない! 不安……と思うなら、コスパ重視ではなく、少し前に試乗リポートを書いた最新の電子制御技術を搭載した電動キックボード「EVEREST XING EX15 PRO」の様な車両を選ぶと良いでしょう。
この車両はAcalieオリジナルのブランドで、最新の電子制御技術で自分好みに簡単に設定が可能で、電動キックボード初心者からアクティブユーザーまでを満足させる車両で、希望小売価格は15万1800円です。
約1ヵ月間「ES2 PRO」に乗って感じたこと。
やはり特定原付の使い勝手の良さですね!
都内は一方通行も多く、「自転車を除く」の表示があれば逆走が可能なのはとても便利です。
「ES2 PRO」の車両評価としては、、、
まっ、特に最新技術を投入した…というワケではない、一般的な電動キックボードです。
ブレーキなどのネガティブ要素は「ES2 PRO」に限ったことではなく、ボクが乗ったことがある中では「EVEREST XING EX15 PRO」以外の電動キックボードは、みな同じような感じです。
ボクは車両特性を考慮して乗っていたため、特に怖さを感じるシーンはなく快適に乗れました。
前記したように、サスペンションとハニカムタイヤの組み合わせで、路面からの振動や衝撃を吸収する乗り心地の良さは、現行の他の車両ではまだ少なく「ES2 PRO」ならではの良さです。
コンパクトさ、軽さ、間単に折り畳めることも良い要素。
26インチのクロスバイクと比べてもこんなにコンパクト! シートが無いので座って乗れるタイプの特定原付よりもコンパクト。 そのため、外出先で使うかも?と気軽にクルマに積んでおいたり。 「ES2 PRO」に乗って出掛ける場合でも、時にはTAXIにも載せたり…と、使い勝手は無限大でした。
そして「ES2 PRO」の売りでもある、希望小売価格の「9万8800円」のコストパフォーマンス性の良さです。 2025年03月27日までの、Makuakeでの早割価格「6万6800円」はとてもお得 に思います。
万一の場合には、RICHBIT提携サービス店が全国に200以上あることも安心材料と思います。
■ RICHBIT 「ES2 Pro」 Specifications
●全長×全幅×全高:1220×540×1260mm(折り畳み時:1220×560×540mm) ●車体重量:17kg ●原動機:インホイールモーター ●定格出力:0.35kW ●最高速度:20km/h ●最大航続距離:約50km ※1●耐荷重量:120㎏ ●登坂角度:22%(12.4度)※1 ●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池 ●バッテリー電圧/容量/充電時間:48V/9.6Ah(0.461kWh)/約5時間 ●ブレーキ:F・R/機械式ディスクブレーキ ●フレーム:アルミ合金 ●適応身長:140~200cm ●タイヤサイズ:F・R/10インチノーパンクタイヤ(ハニカムタイプ) ●カラー:6色/CARAMEL WHITE(試乗車)、RANGER GREEN、GOLDEN OLIVE、CARMINE RED、HONEY YELLOW、URBAN BLACK ●車両区分:特例特定小型原動機付自転車 ●希望小売価格:98,800円(税込)
※1走行条件により異なる
■RICHBIT ES2 PRO(Acalie公式)
https://richbit.jp/es2pro.html
■RICHBIT ES2 PRO(Makuakeでの早割6万6800円)
https://www.makuake.com/project/richbit_es2pro/
■Acalie HP
https://ali-jp.com/
【了】