Reporter:近藤スパ太郎
映画「スーパーの女」に出演した際に、故・伊丹十三監督に命名いただく。
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コロナの影響が大きく出始めた去年の初春。毎日Twitterに投稿される4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」が話題になった。
主人公、ワニくんの何気ない日常を綴った4コマ漫画は、2月頃になると「ワニは100日後に当に死んでしまうのか?」「どんな最後を迎えるんだろう?」が、TVでも取り上げられるようになり、さらに話題となった。
そして2020年3月20日。ついにその100日目がやってきた…
最終話の投稿のいいね数は、ナント214万! 国内Twitterの歴代最多数を記録し、エンゲージメントは2億を超えた。
映画「100日間生きたワニ」は、この4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」が原作で、大切な友を失った仲間たちのその後のオリジナルストーリーが加えられている。
脚本・監督は「カメラを止めるな!」でも知られる上田慎一郎監督と、奥様でアニメーターのふくだみゆき監督だ。
ちなみにボク・スパ太郎は、4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」は見ていません。
2019年の年末から毎日投稿されている話題のTwitterとして知ってはいたのですが(投稿開始は12月12日)、投稿が騒がれ始めた2月上旬頃は、コロナの影響で仕事が全てキャンセルとなり、オマケに夏や秋の時期までも影響があり、対応でてんてこ舞い。Twitterを見る余裕なんてなかったのです。
そして今年、東宝から映画「100日間生きたワニ」のリリースのを頂き、メディア試写に行ったのです。
一緒に試写に行ったのは、 斉藤陽葵(はるき)くん、今年の春に大学を卒業した22歳。
試写案内を伝えると「行きます!」と即答。4コマ漫画の「100ワニ」は、Twitterで毎日見ていたそうで「100ワニ」を全く知らないボクと、どんな違いが出るのだろか…を実験してみました。
映画のPR担当者からは、事前に映画の資料を頂いていましたが、ボクはこれもあえて一切見ず。はるき君は資料を熟読して試写に臨みました。
この実験結果を先に伝えると、ナント、同じ映画を観たのに、映画の印象や感想だけでなく、ストーリーまでもが違って見えた様です。
原作の漫画「100ワニ」を知らないボクが、試写会終わりで、はるき君、映画のPR担当者と話したのは、こんなやりとりでした…。
ーーーーースパ太郎
冒頭にあった衝撃的なシーンで、「えっ? ワニくんはいったいどうなってしまったの??」と、終始 気になったままでしたね…。
ーーーーーお2人
「えーーー? そこですか?」と2人異口同音。
2人はそのシーンは原作で知っているし、むしろそこからの ”その後の仲間たちの姿” がこの映画のオリジナルストーリーだという。
ーーーーースパ太郎
ネズミくんや、ワニくんが乗るバイクや、4気筒エンジンの音もとてもリアルですね。上田慎一郎監督はバイクに乗る方なんですかねぇ?
ーーーーーお2人
いやいや、原作でもネズミくんはバイク屋で働いているんですよ。バイクを作品に登場させたのは原作者の きくちゆうきさんですよ!
と、ボクの質問はトンチンカンな様子である。
むしろ はるき君は、”その後の仲間たちの心情” に 心が動かされた様で、「いつどうなるかわからない!」「日々を大切に生きよう!」と、この作品を観て思ったみたいです。
※はるき君も映画「100ワニ」の紹介記事を書いているので、ぜひご覧くださいね!
はるき君記事 コチラ
で、ボクの結論です。
やっぱりこの作品は、事前に原作の4コマ漫画「100ワニ」を読んだ方が良さそうだ…というコト。
しかも映画の公式ページには、4コマ漫画「100ワニ」の100話が全て掲載されているそうで「30分ぐらで読めてしまいますよ!」とPR担当者。
脚本を書いた上田監督は、観る人は原作は読んでいる…という想定で、この作品を作っているのかも知れませんね。
とは言え、原作を読んでいないボクも、この映画とても面白かったです。
ワニくん役の神木隆之介さんも雰囲気も良かったし、親友のネズミくんを演じた、中村倫也さんの低いテンションな感じも、そうういうヤツいるよなー と共感が持てて良かった。
言ってしまえば、漫画のワニやネズミの「画」が動いているのだけど、キャラクターたちに命が吹き込まれ、「リアルさ」を感じるから不思議だ。
特に女性キャラクターたち。例えば、ワニなのにしぐさや表情が本当に人間の女性らしく、オマケに新木優子さんの声も加わって、ワニくん憧れのバイト先の”センパイ”が、リアルに存在してしまう。
ワニくん憧れのセンパイ(右・声:新木優子)と、バイトちゃん(声:清水くるみ)。 リサイクル屋のアルバイト・イヌ役を担当したファーストサマーウイカも良かった!
ーーーーースパ
あと、カエルくん。あの空気を読めないズカズカと来るの、山田裕貴さんの声とメチャクチャ合ってましたね! あのズカズカ感って4コマ漫画ではどういう風になっていたんですか?
ーーーーーお2人
「カエルくんは原作には出てこないです」「映画オリジナルのキャラクターなんですよ」
と、またもや話が噛み合わず…。
そしてこの作品は、ターゲットは子供ではなく、大人向けの作品なんだな…という感想。
学校を卒業して、夢を持ちながらもフリーターでバイト生活を送る日々。いつまでもこんな生活していられないよな…と思いつつも、仲間たちやとの楽しい時間もある。
過去の自分とオーバーラップして、20代の頃にウヤムヤしていたあの感覚が蘇ってどこか懐かしさを感じるシーンも多々ありました…。
原作よりも先に映画を観たボクですが、映画公式ページで漫画を読んで、また映画館で観てみたら、映画の印象や感想も変わるかもしれませんね!
■映画「100日間生きたワニ」予告編動画(1’00”)
そして、いきものがかりの主題歌「TSUZUKU」も、ともてもイイです!
■映画『100日間生きたワニ』主題歌 「TSUZUKU」
いきものがかり Official YouTube Channel
「TSUZUKU」Music Video (5’42”)
■映画「100日間生きたワニ」
2021年7月2日(金) 全国公開
配給:東宝
公式HP:https://100wani-movie.com/
※原作の4コマ漫画もコチラで一気読みできます
公式SNS:Twitter / Instagram
■声の出演
神木隆之介
中村倫也
木村昴
新木優子
ファーストサマーウイカ
清水くるみ
Kaito
池谷のぶえ
杉田智和
山田裕貴
原作:きくちゆうき「100日後に死ぬワニ」
監督・脚本:上田慎一郎/ふくだみゆき
音楽:亀田誠治
主題歌:いきものがかり「TSUZUKU」(Sony Music Labels)
製作:市川南、太田圭二
共同製作:藤川克平、中尾恭太、春山ゆきお、辻野学、五老剛
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘、上田太地
プロデューサー:臼井真之介、中山一孝
コンテ・アニメーションディレクト:湖川友謙
美術監督:徳田俊之
色彩設計:池田ひとみ
撮影監督:簡佳瑩
製作:「100日間生きたワニ」製作委員会
アニメーション制作:TIA
配給:東宝
©2021「100日間生きたワニ」製作委員会