Photo by:AJO motor sport, トリックスターレーシング
Reporter:大久保 光(おおくぼ ひかり)
Racing Rider/1993年生まれ 東京都小平市出身
アジア・ドリームカップ初代チャンピオン(2012年)、2016年~2020年スーパーバイク世界選手権に参戦。2021年は「Enel MotoE World Cup」にアジア人初のMotoEライダーとしてフル参戦中!
趣味:プラモデル製作(特に戦闘機)・アニメ・カラオケ
※MotoEについて、大久保選手によるMotoEマシンの紹介記事はコチラ 、MotoEの記事一覧はコチラ をご覧ください。
皆様こんにちは。お久しぶりです。 電動バイクレースの「MotoE」に参戦しています、大久保光(おおくぼ ひかり)です。
今、私は日本に一時帰国していまして、日本の夏を楽しんでいます。と、言いいましても、相変わらずバイクに乗ったりトレーニングをする日々ですが・・・(笑)
日本に帰国してからは、見れていなかったアニメや、作りかけのプラモデルを完成させたりしました。 8月上旬には「MotoE」の後半戦のため、またヨーロッパに戻ってしまうので、束の間の休日を楽しみたいと思っています。
今回は、6月上旬に行われましたMotoEワールドカップ第3戦・カタルーニャラウンドと、6月末に行われました第4戦オランダラウンド。 そして一時帰国した7月に急遽、スポット参戦致しました全日本ロードレース選手権・鈴鹿ラウンドについてお話ししたいと思います。
まずは6月6日のカタルーニャラウンドでのレースですが、このコースでレースをするのは初めてで、また多くのヨーロッパライダーが走り込んでいるサーキットなので、難しいレースになることが想像できていました。
しかしフリー走行1本目では、それほど悪いラップタイムではなく、上々のスタートをしました。 ですがフリー走行2本目の序盤で転倒をしてしまい、そのセッションを無駄にしてしまいました。
走り慣れていないコースにもかかわらず、自分のミスでセッションを無駄にしてしまい、本当に反省しております。
その後は他のライダーより1歩遅いペースでマシンのセットアップとなってしまいましたが、何とか立て直し、予選の「Eポール」(コースに出て1周のタイムアタック式)では 11番手となりました。
決勝レースでは、序盤から ”フルパワーが出ないトラブル” が出てしまい、一時 14番手まで下がりましたが、そこから走り方を変えて立て直し、最終的に ”9番手でゴール” となりました。 レース後に原因を調べたところ、バッテリーが古くなってしまい、うまくパワーが出せていなかった…というのが原因でした。
次のレース、オランダのアッセンラウンドから新しいバッテリーで走れることが約束されました。
※編集部より
このカタルーニャGPのレース直後に、編集部のスパ太郎が、大久保選手にインタビューした記事はコチラ
アジア人初のMotoEライダー ”大久保光 選手”にインタビュー!|カタルーニャGPのトラブルと、6/27オランダ・アッセンの攻略を聞く!
オランダ・アッセンラウンドは、過去にスーパースポーツ世界選手権で走ったことのあるサーキットでもあり、フリー走行からペースを上げていくことができました。
しかし、コースに出て1周目にタイムアタックをするMotoE特有の「Eポール式の予選」は、どうしてもニガテ感があり、自分のベストな走りができず ”11番手” と沈んでしまいます。 予選後、チーム監督であるアキ・アジョさんとも話し合い「Eポール」で、もっとリフレッシュするようにアドバイスをいただきました。
まずは気持ちを切り替えて決勝レースに集中していきました。
決勝レースのスタートは成功して、1周目には ”5番手”となり、そこから ”4番手”まで浮上してトップ集団をに追いつきましたが、タイヤを酷使してしまい、残り3ラップで大きくペースを落とすことになってしまいました。
最終的には ”8位” となりましたが、自分の速さはしっかりとアピールできたレースでした。 しかし、「タイヤが減ってからペースが落ちてしまったこと」は、大いに反省すべきところであり、この点を克服することが、勝利への1番の近道だと実感しています。
※エヴァンゲリオン レーシングと、鶴田竜二監督率いるトリックスターレーシングがタッグを組み、2021年11月7日に鈴鹿サーキットで開催される「鈴鹿8耐」に、チーム名「エヴァRT初号機Webike TRICK STAR」として参戦する事が、7月20日に発表された。 マシンは エヴァンゲリオン初号機をイメージした紫/緑カラーの「カワサキ Ninja ZX-10RR」。
オランダGPの後、私はすぐに日本に帰国して2週間の自主隔離期間を経て、全日本ロードレース選手権・鈴鹿ラウンドにスポット参戦しました。
参戦チームは、鶴田竜二監督率いるトリックスターレーシング。正式チーム名は「EVA RT 初号機 Webike TRICKSTAR」で、クラスは国内最高峰クラスのJSB1000クラスでした。
今回は同チームが 11月に開催される「鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)」を見据えたテスト参戦となり、初めてのチーム、またチームが使うタイヤメーカーが今年から変わっており、データのない中でのレースウィークのスタートとなりました。
木曜日、金曜日とフリー走行があり、そこでしっかりバイクのセットアップをしていき、予選ではチーム内ベストラップを記録して12番手となりました。
土曜日に行われた”レース1”では、前車の転倒やマシントラブルにも助けられて9位でゴールしましたが、課題の残るレースとなりました。また実戦を経て、貴重なデータも取得することができました。
そして、”レース2” に向けて ”燃料タンクの形状違い” をテストすることになりました。 燃料タンクが変わることによって、バイクとライダーの重心のバランスが大きく変わるため、通常ならばレースウィーク中に変更することはないのですが、今回は鈴鹿8耐のテストという要素が大きかったため、タンクの形状違いをテストしました。フィーリングはそれほど悪くなく、多少のセットアップで変わりましたが許容範囲でした。
レース2は、5台での10番手争いとなりました。 うまくタイヤを温存し、残り5ラップでスパートをかけることに成功し、集団の戦いでの勝利を収め ”10番手”でゴールとなりました。
久々の全日本選手権、また初めてのJSB1000クラスでのレースはとても良い経験となりました。 この経験をしっかり後半戦の「MotoE」と、11月7日(日)の「鈴鹿8耐」にも繋げていきます。
皆様、「MotoE」の残り3レースも、「鈴鹿8耐」の応援も、宜しくお願い致します。
アジア人初、日本人初のMotoEライダー、大久保光選手を、当「SPANGSS」も応援しています!!
大久保光選手の最新情報は、本人のTwitterをご覧ください。 また、「MotoEのレース開催スケジュール」「大久保光選手の走行結果」の速報などは、本人のTwitterのほか、MotoGP公式サイト、AJO motor sport公式サイトを参照下さい。
=大久保光 公式情報=
■大久保光 Twitter https://mobile.twitter.com/hikari_no78
■大久保光 公式HP http://www.hikariokubo78.com/
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Twitter https://mobile.twitter.com/MotoGP
公式HP https://www.motogp.com/ja
=2021年 Enel MotoE World Cup 開催日程=
決勝レース日 | グランプリ | サーキット |
5月2日 | スペイン | ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト |
5月16日 | フランス | ル・マン・プガッティ・サーキット |
6月6日 | カタルーニャ | カタロニア・サーキット |
6月27日 | オランダ | TT・サーキット・アッセン |
8月15日 | オーストリア | レッドブル・リンク |
9月18日 | サンマリノ | ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ |
9月19日 | サンマリノ | ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ |
=エネルジカ MotoE マシン/エゴ コルサ 公式サイト=
エゴ コルサ のマシンスペックもコチラに掲載
https://www.energicamotor.com/motoe/
=SPANGSS 内 「MotoE」関連記事=
・大久保選手によるMotoEマシンの紹介記事
https://spangss.com/archives/2002
・「MotoE」記事一覧 #MotoE
https://spangss.com/archives/tag/motoe