2022年 モンキーミーティングin多摩
開催日:4月24日(日)
場所:東京サマーランド第2駐車場
主宰:モンキーミーティング運営事務局
Reporter:高山正之 /1955年山形県生まれ 時々物書き。
2020年7月に46年務めた本田技研工業(二輪車広報マン)を65歳で退社。
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4月24日(日)、東京サマーランドにて2022年「モンキーミーティング」が盛況に開催されました。
レポートの前に、ホンダ「モンキー」の歴史について少し触れておきたいと思います。
1961年、東京都日野市にモーターレジャーランド「多摩テック」が開業しました。遊戯物のひとつとして、スーパーカブのエンジンを搭載した「Z100」が用意されました。1963年には、大きいタンクの「CZ100」に発展。このモデルは輸出され人気を博しました。
そして1967年、公道走行ができる「モンキー Z50M」が発売されました。その後、この可愛らしく小さな50ccのレジャーバイクはモデルチェンジを繰り返し、2017年まで50年に渡って生産されるロングセラーになりました。
そしてバイクファンの期待に応えて、2018年に「モンキー125」が誕生。 昨年の2021には、進化型のエンジンに5速ミッションを採用。 ツーリングも楽しめるレジャーバイクとして、多くの人たちに愛用されています。
1961年「Z100」4サイクル50cc。
1963年「CZ100」4サイクル50cc。 鈴鹿サーキットのプログラムから抜粋。コンパクトさが分かります。
1967年「モンキーZ50M」。 車のトランクに積んでレジャーを楽しめるように、ハンドルは折りたためました。
2017年「モンキー・50周年スペシャル」。 50ccのモンキーとしては最後のモデルになりました。
2021年「モンキー125」。 これが最新のモンキーです。
「モンキーミーティング」は、歴代のモンキーシリーズを中心に、スーパーカブ系の水平エンジンを搭載したバイクも参加できるイベントです。カフェカブパーティー関西や九州、北海道を主宰している中島好雄氏が2005年から開催してきました。
第1回目は、モンキーの発祥の地「多摩テック」で開催されました。2009年に多摩テックは惜しまれながら閉園してしまいましたが、その後も多摩テックに近いレジャーランドの東京サマーランドを会場に継続しています。私は、第2回からお手伝いをしてきました。
多摩テックのモンキーミーティングには、故・高橋国光氏も度々来ていただき、オーナーの方や来園者と気さくに話されている姿は印象に残っています。
では、新型コロナウィルスの影響で3年ぶりの開催となったモンキーミーティングのレポートをお届けします。
4月24日(日)、東京サマーランドの広い駐車場は、参加者たちのバイクで埋め尽くされました。
今回の目玉は、7月21日に発売にされることが発表されたばかり、現行車の「モンキー125」と同系列の 空冷4ストローク OHC 123cm3単気筒エンジンを搭載する「ダックス125」の展示と、1969年に発売された初代「ダックスホンダ」の開発者(デザイナー)をゲストに迎えたトークステージ。
そのため、ステージには 初代「ダックスホンダ」のエクスポートタイプが展示され、手前の「ダックス125」は またがりOKで、歴代モデルが同時に見られる貴重な場となりました。
参加車両には、貴重なモデルや個性豊かなバイクが集まりました。
手前から、とても貴重な「CZ100」(1963年)、「Z100」(1961年)、そして現行車の「モンキー125」まで、60年に渡るモンキーの歴史が間近で見られました。
「モンキー125」は、47台が来場。カスタマイズパーツも豊富になり、自分仕様のマシンに仕上げる楽しみが増えました。
「モンキーR」もまだまだ頑張っています。こんなにユニークなモンキーを造り上げた開発陣は、遊び心にあふれていると思います。
ホンダ「CB750FOUR」を忠実に ”モンキーのスモールサイズで再現” した驚きの車両。ただただ見入ってしまうのです。
好敵手のカワサキ「Z風」と「CBF風」のカスタマイズ。ホンダのモンキーが、なぜかカワサキ風でも似合っているから不思議です。
「ダックス」や「シャリイ」も健在です。さすがに街中で走っている姿を見る機会はほとんどなくなりました。
こちらは、ホンダモーターサイクルジャパンが用意した原付2種の試乗車両。「モンキー125」に、発売されたばかりの新型「スーパーカブ110」や「クロスカブ110」、そして「ハンターカブ125」「スーパーカブ125」「グロム」の6台をラインナップ。超豪華版の試乗会はもちろん大人気でした。
そして、1969年に発売された初代「ダックスホンダ」のデザイナーで、元・本田技術研究所の「森岡實(もりおかみのる)」さんのトークステージも、注目を集めました。
森岡實氏の紹介パネル。「CB750F」や「CB1100R」など名車と呼ばれる数々の製品を手掛けられています。
初代「ダックスホンダ」がどのようにして誕生したのかを、森岡實氏が熱く語ってくれました。初公開となる開発途中のダックスの写真をパネルにして解説するなど、趣向を凝らしたトークステージでした。
聞き手は、BS11のバイク番組「MOTORISE」などでおなじみの、下川原リサさんです。
小雨の中でのトークステージでしたが、来場者は熱心に聞き入っていました。
53年の時を経て、ダックス生みの親森岡氏と、現代に登場した「ダックス125」とのツーショット。
新型「ダックス125」の特徴を紹介する、ホンダモーターサイクルジャパンの森川さん。7月の発売が待ち遠しいです。
参加者が選ぶ人気車投票の表彰式。この日のために仕上げてきた努力が報われました。
人気投票1位は、CB750FOURを再現したモンキーが授賞。
「モンキー」は、「スーパーカブ (1958年誕生)」と並ぶほど歴史の長いモデルです。
そして今年、「ダックス」が復活したことで、ホンダならではのレジャーモデルの系譜ができました。開発者達の奮闘や歴史を知ることで、バイクの魅力が深くなることを今回改めて認識しました。
ネットの世界では体感できない ”リアルな集いの場” は、バイクの楽しさを倍増させてくれます。主宰者、そしてボランティアで協力しているスタッフの方々や、協賛・協力企業は大変ですが、集いの文化が末永く続くことを願っています。
報道関係者の撮影シーン。
小さなモデルだけに窮屈な姿勢での撮影でした。お仕事お疲れ様でした。そしてありがとうございました。
【了】