埼玉県の片隅 高山農園からお届け
Reporter:高山正之/1955年山形県生まれ
2020年7月に46年務めた本田技研工業(二輪車広報マン)を65歳で退社。家庭菜園の高山農園主。時々物書き。
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20年ほど前に、山形県庄内の家から食用菊「もってのほか」の苗を運び、高山農園に移植しました。もってのほかは、山形県全域にわたって栽培されています。
気候は違いますが埼玉でも育ってくれます。畑のお隣さんに差し上げた苗のほうがすくすく育って、我が農園は瀕死の状態。今年はお隣さんから株分けしていただき復活です。毎年11月3日の文化の日に満開になり収穫していたのですが、今年の秋は進み方が遅く例年よりも10日遅い収穫でした。
「もってのほか」のネーミングの由来について、山形市観光協会の公式サイトでは次のように紹介しています。
「もってのほか」という言葉の意味として、「思っていたよりもずっと~だ」また、「なんと失礼な」などが上げられます。ですから、思いのほか美味しい菊だ、また、菊のご紋章を食べるとはなんと失礼な、と言われた時代もあったそうです。
食用菊は、料亭の御膳に少し添えられているイメージがありますが、山形の農家では茶碗一杯くらい平気で食べます。お店で購入したらたぶん1000円くらいをペロッと食べてしまう計算です。栽培しているからこそできる贅沢ですね。
畑に菊の良い香りが漂います。香りは観賞用の菊よりも淡い感じです。奥は夏みかんで、これから色づきます。
紫がかった独特の色合いです。食欲をそそる色と香りがいいのです(個人差はありますが)。
花を摘み取ります。田舎の農作業で、この仕事だけは汚れないので好きでしたね。
花びらをむしり取るとこんな状態。 ふわふわです。香りが一層際立ちます。
早速3歳の雄猫「ラテ」君が味見です。今年もいい出来だ….と。
熱湯でさっとゆで、我が家特性の酢(マンゴーとリンゴに角砂糖をつけたもの)塩梅にして、すりごまをあえて食します。しゃきしゃきした噛み応えで香りも楽しめます。 バルサミコ酢であえてイタリア料理にも合いますが、まずはお気に入りのぐい飲みに日本酒を注ぎいただきます。
日本酒にもこだわり、山形県鶴岡市(以前は大山町)の冨士酒造の栄光冨士「新」です。 微発泡でぐいぐいいけます。 個人的には、昔で言う二級酒の「栄光冨士」が一番合うと思いますが、こちらでは普通酒があまり流通していないようです。
もってのほかと一緒に収穫した農園の作物です。食べる分だけ収穫します。 ピーマン、サニーレタス、小松菜、かぶ。 虫たちは”かぶ”が大好きなようです。穴が開いている葉っぱは、人が食べてもおいしいです。
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